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本当のエッチング(フォトエッチング)加工と拡散接合を知る|匠の加工  »  拡散接合(熱圧着)  »  素材別の拡散接合事例

素材別の拡散接合事例

目次

ステンレスの拡散接合事例

流路・ヒートシンク

アロン社の流路・ヒートシンクの拡散接合事例

【写真】左から内部流路構造体 カットモデル・冷却流路内蔵製品 カットモデル・フィン付きヒートシンク カットモデル

写真のような緻密な流路であれば、厳密な制御が期待できます。

「ここまで凝った形を市場が要求しているか?と言うと、そうではないのかもしれないんですけれども、潜在的な需要の喚起も含めて、こんなこともできますよという見本で作っています」とは山田社長。

流路を作成する際に、他の加工法だと切削加工が思い浮かぶと思います。切削加工で溝を彫った物を、ろう付けして一体化するやり方ですね。しかし、ろう付けだと、非常に大事な液体や気体を封じ込めているところに、ろう材の成分が溶け込んだり、入っていったりすることで、汚染されてしまう可能性があります。

しかし、拡散接合は、金属そのものだけで一体化しているので、汚染の心配はありません。

トレイ・キャリア・治具

アロン社の拡散接合事例

【写真】左から多段ポケットキャリア、極小部品ポケットトレイ、軽量化冶具

熱と圧力による原子の行き来だけで一体化させる拡散接合では、加熱での変形が極めて少ないことが大きなメリット。別の積層方法では、耐熱性に難があるような場合に重宝されます。

拡散接合と熱圧着は同様の意味のように使われることがありますが、「金属は熱をかけると形が変わっていく。見た目ではわからない程度かもしれませんが、仕上がりには大きな差が生まれます。当社の拡散接合は、それを緻密にコントロールしながら一体化させていきます」と山田社長がお話してくれた通り、似て非なるものなので、ご注意ください。

アロン社の場合、製品を積層して一体化させるときに、重ねる時に位置を合わせるための穴を作らずに積層する技術を持っているため、「本当は開けたくない穴」があるようなときに有効です。また、抜群の接合強度を誇るため、二次・三次加工を行いたいようなときにも有効です。

この技術は、何度も試行錯誤し、ノウハウ・やり方を見出したものだそう。その方法は「企業秘密」とのこと。

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積層フィルター

アロン社の拡散接合事例

【写真】左から2020枚積層 グラデーションメッシュ(t=0.05㎜×2020枚 最高難度のアスペクト比)、全方向積層メッシュ(手前2製品/特殊設計により6方向全て貫通)

2020年にフラッグシップサンプルとして作成したもの。

「匠の加工」取材チームも一関工場で実物を拝見しましたが、髪の毛ほどの小さい穴がこれだけの厚みに対して均一に開いていること、そしてそれが他の加工方法に比べて比較的安価でできることがストレートに「素晴らしい」と感じました。

1枚1枚のエッチングシートの製作自体は、他の会社でもできそうですが、それを2020枚寸分の狂いもなく一体化させる会社は、世界でもアロン社だけかもしれません。

山田社長曰く、「こんな製品を求められることはありませんが(笑)、こんなこともできますよ、という証ですね」だそう。

吸着盤

アロン社の吸着盤のエッチング(フォトエッチング)加工と拡散接合事例

【写真】左からシリコンウエハー吸着盤、マルチワーク吸着盤、吸着搬送アーム

セラミックポーラスの代替品として開発した吸着盤。割れやすく、メンテナンスに難があると言われるセラミックの弱点を克服した上位互換品です。一番右の搬送アームはロボットの手先に付けることで、吸着させて移動させることができるようになります。

アロン社では、「セラミックポーラスって、使いにくいところがあるけど、まぁこんなもんだよね」という、今当たり前に受け止めてしまっている“困った”や“不満”を解決したいという考えから生まれたもの。こういった開発も多く行われています。

待ちの姿勢や既存製品の営業ではない、“提案型営業”がアロン社の強みのひとつだと思います。問題点をあえて顕在化させて、その解決方法を提案することなら、お任せください」と、山田社長が自信を持って語ってくださいました。

当たり前ですが、セラミックポーラスを使っている企業では、吸着盤の図面は作成できません。アロン社ではお客様の代わりに作図をすることもできるんだそうです。

長尺製品

アロン社の拡散接合事例

【写真】産業用インクジェット流路(850mmサイズ)

プレス加工、切削加工、レーザー加工などが苦手とする緻密な大型製品も、エッチング+拡散接合であれば容易に叶います。

「容易に」とは書いたものの、一層一層のエッチングをする段階で長尺製品の難易度は高く、かつそれを積層するというのはさらに困難。

エッチングの段階で端から端まで正しく各工程をこなしていかないと、同じサイズの穴を開けているつもりでも寸分の狂いが発生します。それが積層されることで、大きな狂いになってしまいます。

エッチングの難しさと積層の難しさを併せ持つのが、長かったり大きかったりする製品なのです。

※エッチングの流れ、各工程についてはこちらのページで詳細解説しています。

3D極小製品

アロン社の3D極小製品の拡散接合事例

【写真】全てSUS304/t=0.1㎜×4層の中空流路製品 0.75×0.75/1.0×0.75/Φ1.0㎜

先ほどの大型製品とは真逆。なんと直径1mm程度の製品です。展示会でも驚きの声が上がるサンプルだそうです。

このような極小製品でも、開発・試作用の1個から数百万個、数千万個まで柔軟に対応可能です。

異種金属接合(ステンレスと銅)

アロン社の異種金属接合拡散接合事例

【写真】ハイブリッド熱交換器 カットモデル

流路を高効率な銅、外部を高耐久なSUSにすることで、両素材の「いいとこ取り」をした製品。

異素材の拡散接合は難易度が高い技術。

アロン社山田社長によると、「100%の仕上がりを常に求める我々の定義では、異素材同士では、『拡散接合ができた』とは言い難い」のだそう。

では何かと言うと、「『熱圧着レベル』にすぎないという判断」。「熱と圧力で便宜上圧着されているということですね。それでも十分だとおっしゃっていただける場合、納品しています。最初から『異素材で100%の拡散接合は難しい』と正直に申し上げることが誠意だと思っています」と語ってくれました。

【匠の加工】取材チームより

1枚の事例写真を見ただけでは到底理解ができないような、一つ一つに込められた技術の高さ、こだわり、開発力、そしてここに行きつくまでの研鑽が山田社長のお話によって、浮かび上がってきました。

「クライアントのどんな要求にも高い水準で応えたい」という熱量と、「クオリティに一切の妥協を許さない」というプロ意識とプライドが、この写真1枚1枚に込められています。

エッチング(フォトエッチング)加工や拡散接合が必要な場面があれば、また、何か解決したい“困った”を抱えているなら、まずアロン社に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

03-3453-3037

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